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今年を振り返って

 自分が書いたものを読み直したり、話したり、動いたりするごとに自分の口から出た言葉や挙動を省みて、もっと深く集中して書いたり、聞いたり、話したりできるはずだったと思い続けた一年だった。「それは今の自分である」と、その認識を自然と得られるときもあれば、どうにかしてもっと良くしたいと願い、自分から表出したものを省みることを忘れてしまうときもあった。

 今年は初めて本を出版した。出来上がったものを受け取ったとき、何かに耐え切れず、一気に体調を崩してしまった。今、耐え切れなかったものは、孤独なのだろうと思う。出来得る限りのことをしたものだっただけに、自分が書いたものを他人に読まれるのが怖かった。しかし、孤独は葛藤の萌芽だった。その孤独の中に留まれたときに、より強い葛藤を自分の中に受け容れることができ始めた。

 カウンセリングでも、自然とクライアントの中に葛藤を見出すことが多くなった。自分が進んだ分だけしか、他人を見ることはできないことを日々痛感している。毎回、人と話をするごとに自分の崩れを見出す。一日に一度だけのそれはいつも怖くて楽しみなものであることは変わっていない。はじめたときからそうだった。来年はもっと細かく、他人に、自分の中に、その関係性の中に発生するものを見つめることができればいいなと思う。

 孤独だ、葛藤だと書いたけれども、カウンセリングや講座のクライアントの方々、本を読んでくださった方々、編集者の方々、指導してくださった先生方、それから本の表紙や帯、イベントの対談など、協力してくださった方々に感謝をして、この一年を終わります。