月別アーカイブ: 2015年7月

ターザン山本さんと新宿ブックファーストさんでトークイベントをします/7月24日「詐欺師か、セラピストか」実践文章講座

ターザン山本さんに対談をお願いしました。
7月24日(金)19時から、新宿のブックファーストさんで行います。

「詐欺師か、セラピストか」
ターザン山本VS高石宏輔 実践文章講座 トーク&サイン会

7月24日(金)19時から20時半まで
定員 50名
入場料 千円
チケットの購入方法などはリンク先をご覧ください。
書店で購入いただくか、電話で予約していただくかになります。

【イベント内容】
名編集者は著者と文章をどのように解体していくのか。
『週刊プロレス』の売り上げを40万部近くまで爆発的に引き上げ、数々の名コピーを生み出したターザン山本氏と、140字でここまで流麗かつ読み手を深淵に誘い込む文章を描ける人物はいないと宮台真司氏(社会学者)にも評される高石宏輔氏による“実践文章講座”を開催します。

書くためにはどの様な見方・観察が必要になるのか。
書くことを通して「人」を理解していく方法とは。
文章の中に流れる感情をどのように味わうか。
「書かれたもの」という虚実の狭間にひそむ癒しを巡る、
徹底対談90分。

【ターザン山本さん プロフィール】
山本隆司。ニックネームはターザン山本。4月26日、山口県岩国市出身。血液型、A型。
星座はおうし座。元『週刊プロレス』編集長。部数を爆発的に伸ばす。趣味は読書、映画、
ものを考えること。好きな言葉は「常在戦場」と「花に嵐のたとえもあるさ。さよならだけが
人生だ。」そして一生、永遠の青春を生きること。それが最大のモットーでもある。
著書多数。

お会いしたときに書いていただいた記事です。
ナンパ学
高石宏輔

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 以下、個人的なことですが、対談するにあたって思ったことを書いておきます。

 初めてターザンさんとお会いしたのは渋谷のスクランブル交差点にあるスターバックス。友人から「今、ターザンさんと一緒にいる」と連絡があったとき、ナンパ講習を終えた後で、ヘンリー・ミラーの『北回帰線』をスタバで読んでいた。当時の僕にとって、この本は、都市生活と、そこにまみれる中で突然訪れる啓示の有り様を描いたものだった。
 挨拶をして、ターザンさんもミラーの『南回帰線』を読んだという話を少しだけ聞いて、その日は別れた。数分間のことだった。「こんなに明るくミラーのことを話すなんて…」、別れて一人になった後、そんなことを思いながら、その包み込むようで恐ろしさもある不思議な存在感のことが気になっていた。

 『あなたは、なぜ、つながれないのか』をターザンさんに読んでもらった。文章は内省の迷路に人を引きずり込む。あるいは、その迷路に入ることを断固として拒否して立ち尽くす人もいる。それから、迷路に入りながらも、迷路の外側にも難なく身を置くことができる人もいる。彼は僕の迷路に入り込み、その中にあった仕掛けと、それを作り上げた僕の弱さと本来望んでいるものを看破した。本の構成のされ方、文体、使われている言葉の中に答えは眠っている。その中には、書いた本人が知らないこともある。僕自身も本とともに解体されてしまい、それから数日、バラバラになった自分が、また別の形をとって、再構成を終えるのを待つしかなかった。

 当人の強さ、弱さ、観察してきたものが、言葉になる。それは催眠誘導とは少し違う。催眠誘導は形式を与える。その形式がどのような効果を生むかを、誘導するものは想定している。迷路に入り込む人のいく末を迷路を作った人は想定しているように。迷路でないような文章とはなんだろうか。計算して作り上げるというものではなく、もっと自分の知らないところから取り出してきたような文章があるのかもしれないと、その可能性について積極的に考え始めるようになった。自分自身の迷路であるような文章。『あなたは、なぜ、つながれないのか』にも、そのような要素はあった。時間が経つにつれて、僕はこの本を作り出したときの自分自身から引き離されていったのだろう。

 他人の誘導をすればするほど、自分で自分の迷路に閉じ込められる。あるいは、知らない間に同じ迷路作りに勤しんでしまう。そうではないものがあるとしたら何か。ターザンさんの処女作であり、接した人や情景から生まれた想念を描いた『ザッツ・レスラー』と「週刊プロレス」編集長時代に社会に仕掛けたことが自伝的に語られた『「金権編集長」ザンゲ録』を読んだ。文章を書くということ、それから他人、社会との関わり方について、ターザンさんに話を聞きたいと思い、対談をお願いしたら、快く引き受けてくださった。